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ステレオグラムについて

●ステレオグラムの原理

fig1 fig2 人間には左右に二つの目があり、その位置の差により周りの風景を微妙に異なった角度から見ていてます。目の前に指を一本立てて見ましょう。その指をじっと見つめるとその奥にある風景、たとえばヨットは二重に見えます。

fig3 こんどは奥の風景をじっと見つめると手前の指が2本に分かれて見えます。右の目では指はヨットの左側にあるように見え、左の目にはその逆にヨットの右側にあるように見えるのです。

このように左右の異なった位置から見るために、各々の目では奥行きのある物の見え方が微妙に異なっています。これを視差といいます。この視差のために何かを見つめる時には注目する物が左右の目の網膜の相対する位置にくるように目の角度を調節します。人間の脳はこの目の角度を感じて立体感を作り出します。

fig5 fig6
fig7
ここで奥の風景の前面にたまたま同じ形の花が二つ並んでいたとしましょう。奥の風景を見つめると手前の花は二重にずれ四つの花が重なりあっているように見えます。目と花の距離を調節するとずれの量が変わり、ある地点で隣り合う画像がちょうど重なって三つに見える位置があります。この時の重なりあった真ん中の花はヨットと視差が同じになるため同じ距離にあるように感じます。

fig8

今度は同じ画像をたくさん並べてみます。隣り合う画像の間隔を微妙に変えてあります。画像の向こうにある遠くの風景を眺めるつもりで画像が重なり合うように目を調節して見てください。そうすると間隔の違いが距離の違いに感じられます。無意識のうちに画像がうまく重なるように目の角度を調節し、それが距離の違いによるものだと脳が解釈したのです。ステレオグラムはこの原理を応用して作られており、目の角度を調節して図形が空間に浮き上がるように見ることを立体視といいます。 立体視には画像の手前に視線を合わせる交差法と遠くの方に視線を合わせる平行法があり、立体感の浮き上がりと沈み込みが逆の関係になります。

ここで単純な画像を使って実験をしてみましょう。下図の1は全て等間隔で並べられていて、立体視すると同じ平面に並んで見えます。2では個々の画像の位置をずらしてあるのでそれぞれ別の距離にあるように見えます。3は個々の画像自体の幅を広げたり縮めたりしてあるので一つの画像が奥行き方向に斜めになっているように見えます。4はさらに複雑に変形してあるので画像は平面ではなく曲面になっているように見えます。
fig9
fig10
このように基本画像の間隔や大きさを変更すれば、立体視した時にその画像の描かれている面が膨らんだり窪んだりしているように見せかけることができるのです。そして間隔やサイズをうまく調節すれば意味のある立体を浮き上がらせることもできます。